映画「ミスト」は胸糞で後味悪いのか、つまらないのか、観た感想・評価をまとめます。
ラストが映画史上最も胸糞悪いと有名なこの作品。未知のモンスターに追い詰められて変化していく人間模様は見所です。
上映時は酷評の嵐だったと言われる救いようのない鬱映画をご紹介します。
管理人
※ネタバレを含むのでご注意ください。
映画「ミスト」とは
映画「ミスト」は、スティーブン・キングの小説「霧」が原作となっており、「グリーンマイル」でも有名なフランク・ダラボンがメガホンを取りました。
日本で公開されたのは2008年の5月10日で、なんでも上映時はあまりの鬱っぷりに酷評する人の方が多かったとの噂もあります。
ちなみにところどころショッキングなシーンもあるのでR-15指定となっています。
やはりハッピーエンドものに比べるとバッドエンドものはあまり好かれないのは仕方ありませんが、「胸糞悪い=駄作」というのは私は違うと思っています。
個人的にはとても面白い作品でした。
映画「ミスト」のあらすじ/ストーリー
あらすじは、平凡な日常に突然の嵐が吹き荒れ、町中を深い霧が包んでいきます。
辺り一面を見渡すことができないほどの霧が覆い、主人公のデヴィッドと息子のビリーはスーパーに避難することになります。
外へ様子を見に行こうとする人や、店内から逃げ出そうとする人が次々に未知の怪物に襲われていきます。
この説明がつかない状況に「これは神の怒りだ」と頭の狂った人物(カーモディ)が登場。
最初こそ「イカレている…」なんて周りも思っていましたが、怪物を目の当たりにして精神的に追い詰められていくことで、段々と周りの人間は宗教女カーモディを崇拝していきます。
もはやイカレた宗教派が多数に!
デヴィッドたちは外だけではなく中も危険だと判断し、ついにスーパーからの脱出を決意します。
しかしそれを良しとしないカーモディ。
一悶着の末、有能な副店長オリーが見事なエイムで彼女の眉間を拳銃でぶち抜き、外へ脱出。
深い霧の中から次々と怪物が襲いかかり何人かは餌食になりますが、なんとかデヴィッドと息子のビリー、デヴィッド側についていたアマンダ(若い女性教師)とダン(年配男性)とアイリーン(年配女性)の5人は車に乗って走り出します。
変わり果てた町の様子を横目に走り続けると、大きな振動と共に目を疑う光景が…
スーパーで格闘した怪物とはなんだったのか…まさに規格外!
とてつもなく巨大な怪物を目の当たりにして主人公一行は戦意喪失します。さすがにギブアップです。
そしてデヴィッドは究極の選択として、持っていた拳銃で自害する決意をしました。もう悪夢のような状況に耐えられません。
残された弾数は…4発。
アマンダ・ダン・アイリーン、そして最愛の息子ビリー…自分を除いた人数分あります。
デヴィッドは涙を流しながら、間髪入れずに4人を撃ち抜きました(ここマジで間髪入れない早さw)
もうどうでもよくなったデヴィッドは車の外に出て「かかってこいよ!!!」と霧の中の怪物に向かって叫びます…が、ここで衝撃のラスト!!!
なんと霧の中から現れたのは怪物ではなく、自衛隊だったのです!!!
4人を手にかけたまさに数十秒後とも言えるタイミングで助けが来るという…救いが来たのになんとも救いがない展開!
くやしい!これは!デヴィッド!
本当にタッチの差!悔やんでも悔やみ切れない!
デヴィッドが数秒でも引き金を引くことをためらっていたら、結末は変わっていたかもしれません。
荷台の上には、スーパーに取り残されていた人たちも無事に救助されており、デヴィッドはスーパーから脱出を試みたときから全ての選択を間違っていたのです。
絶望して膝をつくデヴィッドを映し、映画は終わります。
映画「ミスト」の感想・評価
私は最初から最後まで楽しんで観ることができました。100点満点なら75点くらいでしょうか。
こういった日常が突然の怪異で一変する系の映画は大好きなので、たとえコテコテのCGを使っていてもそんなに抵抗はありません。CG部分もあくまで怪物にしか使われないので。
ハリーポッターとかのCGは胸焼けするくらい好きではないんですけどね(笑)
ミストの見所は怪物だけではなく、やはり追い詰められて変わっていく人間模様がとても面白いと思います。
怖いのは怪物のはずなのに、もしかしたら同じ人間の方が一番怖いのかもしれないと思わせてくれます。
特に軍の青年を怪物への生贄として捧げるシーンは非常に胸糞悪いです。ラストよりひどいかもしれません。
また、シーンのほとんどがスーパーの中で起きている点も個人的には引き込まれました。あっちこっちシーンが切り替わらないから非常に見やすい。
最初から最後までダレることもなく、あまりにも悲しい結末にしたフランク・ダラボンは天才ですね!
管理人
やはりバッドエンドはウケない?酷評の口コミ・レビューについて
ミストのようなバッドエンドの映画は、国内外問わず口コミで叩かれてしまうことは珍しくありません。
演技だとかカメラワークとかではなく、ただバッドエンドだからという理由だけで叩かれてしまいます。
「気分が沈んだ」「二度と観たくない」など、こういった口コミやレビューは必ずあります。
やはり多くの人は、例えベタな展開であったとしてもハッピーエンドを好むのでしょう。
アメコミとかもまさにそうですよね。「正義が必ず勝つ!」のわかりやすいストーリー展開で、気持ち良く「悪」をやっつけなければ納得がいきません。
それでもミストは興行収入も奮闘したそうですが、酷評されすぎることが原因で、もしこういう作品が作られにくくなっていたら嫌だなぁと個人的には思います。
ホラー系の映画も、結局主人公が助かるパターンが多いよね…
管理人
まとめ
映画「ミスト」を観る前は「胸糞悪い」や「鬱映画」とネガティブな前情報が多かったので「微妙かなぁ…」なんて思っていましたが、想像以上に楽しむことができた映画でした。
映画は必ずしもハッピーエンドである必要はありません。こういう映画があってもいいのです!
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