漫画「ベルセルク」の緻密で迫力のある画力や絵柄、ものすごい描き込み量について、生前の対談・インタビューで三浦建太郎先生が語ったエピソードをまとめます。
またベルセルクの連載再開に関して、実は「ドゥルアンキ」が大きく影響していた…?
私が大好きなベルセルクの今までとこれからについて考察や感想を書きたいと思います。
管理人
ベルセルクの画力が本当にすごい!キャラクターから背景まで凄まじい描き込み量!
ベルセルクは世界中でファンの多い大ヒット漫画ですが、ファンの間でもとにかく「すごい!」と言われるのがその画力です。
雑魚キャラのトロール一匹をとってもこの描き込み量!
絵を見ただけで体毛の触り心地がわかりそうなくらいリアルな描写です。
もちろんメインのキャラクターたちもこの美しさ。
開眼したセルピコのかっこよさよ…ファルネーゼもこれほど魅力的なキャラになるなんて思わなかった。
キャラクターだけでなく、背景や物もこのとおりです。
管理人
とても漫画の一コマとは思えないレベルの画力ですが、画力については三浦建太郎先生ご本人はこのように語っています。
描き込みはねえ、もう病気です。病気としか言いようがない。
ご自身でも病気だと言ってしまうほどとは…この一コマを描くのに一体どれくらいの時間を費やすのだろうか。
ちなみにキャラクターも背景もほぼご自身で描かれていたとのこと。
「ベルセルク」はキャラクターや背景をほとんど自分で描いているんです。アシスタントにやってもらうのは、トーン貼りとか建物、奥の背景や兵士とか……最近は地面もやってもらうようになったかな。
不定期連載とはいえ、これだけ緻密な絵を20年以上描き続けるなんて、人のなせる業とは思えないほど圧巻です…
もう三浦建太郎先生は魔術を使っていたんじゃないかと思ってしまう。
この記事を書くにあたって、いらすとやの素材でベルセルクをイメージしたサムネイルを作ろうと思いましたが、元の画力がすごすぎるため見るに堪えないものになってしまいました(見苦しいサムネでごめんなさい)
管理人
ベルセルクがデジタル作画に移行したのは2015年頃
ベルセルクは1989年から連載が始まりましたが、2015年あたりからデジタル作画に移行しました。
2015年くらいでしょうか。ラクシャスが正体を現したあたりからデジタルです。
ラクシャスの正体といえば物語もかなり進んでからですよね。
読者側は当時も別に「作画変わった?」なんて思いませんでしたが、こんな面白いエピソードもあったようです。
どこまでも大きく拡大して描き込めて、ほっとくとドット1個までいっちゃう。あれれ?あれれ?って(笑)。編集からも何度も「先生! やめてください!」って羽交い締めにされて止められた気がするんですが、全部振り切っちゃってる感じです。
なるほど…元々これだけすごい描き込みだから、それがさらに細部まで拡大できるようになったらこうなってしまうんですね(笑)
ちなみにこちらがベルセルクやドゥルアンキが作られているスタジオ我画の制作現場です。
画像出典:ヤングアニマルZERO特集 「ドゥルアンキ」「ベルセルク」三浦建太郎インタビュー&スタジオ我画潜入レポート|コミックナタリー
管理人
ベルセルクも初期から画力が上がっていった漫画
スラムダンクや嘘喰いなど、連載開始からどんどん画力が上がる漫画家さんは数多くいますが、ベルセルクも初期と後半ではその画力がだいぶ変わっています。
例えばこちらが初期のころのガッツ。
そしてこちらが後半の方のガッツ。
初期でもその画力の高さが窺えますが、やはり後半になると明らかに描き込み量が変わっているのがわかります。
三浦建太郎先生はマントや服も「ベタ塗りはしない」とのことで、初期では後ろにたなびくマントがベタ塗りのように見えますが、後半ではこのようにマントの線までしっかり描かれるようになっています。
管理人
北斗の拳が影響?三浦建太郎先生の驚異的な画力はどう生まれたのか
その人生のすべてを漫画に振り切った三浦建太郎先生ですが、どのような生い立ちだったのか。対談の中で語られた内容について、いくつかご紹介させていただきたいと思います。
三浦建太郎先生のご両親は共に美大出身とのことで、生まれながらにして絵の才能や、絵を描く環境で育ったようです。
僕の場合は父親がCMの絵コンテを描く仕事をしていて、母親が絵の教室の先生でした。武蔵野美術大学で知り合って学生結婚したんです。だから子供の頃から絵画教室の端っこでお絵描きをしていて、そのうちにマンガ家を志すようになりました。
母が絵の先生というのもすごいですよね。幼い頃からプロに絵を見てもらえるなんて、まさに英才教育ではないでしょうか。
また、多くの漫画家さんもそうだと思いますが、三浦建太郎先生もさまざまな作品から影響を受けていたそうです。
やっぱり、『デビルマン』の影響は受けてますよ。永井豪先生の作品やダイナミックプロ作品は、小学校の頃は完全にその影響下にありましたね。あとは、さっきの『ロボコップ』とかもそうですけど80~90年代のものが一番、バランス的に元のデザインと、それをブラッシュアップして大人も見られるぐらいのところにあると思います。ティム・バートン監督版の『バットマン』とかもそうですし、あの頃の作品が一番影響強いんじゃないですかね。
引用元:賀来ゆうじ×三浦建太郎 対談
ただ、一番影響を受けた漫画は『北斗の拳』とのことで、これほど描き込むようになったのも北斗の拳を読んだからだそうです。
私もベルセルクの戦闘シーンは読むたびに「本当に迫力があるなぁ」なんて思っていましたが、まさか北斗の拳の技から着想を得ていたなんて初めて知りました。
でも僕の中で「北斗の拳」は、マンガ界でどっしり中心にありますよ。読んでいた当時、ケンシロウの拳が、実際に画面のこちら側に出てくるようなところが衝撃的でした。だから「ベルセルク」で同じことをするにはどうすればいいのだろうかと、連載当初すごく悩んでいましたね。「北斗の拳」の拳と異なり、剣だと造形上どうしても「線」になってしまうので、同じような迫力が出せないんです。だから拳の代わりに斬られた人間を吹っ飛ばして回転させて、それで飛び出す効果を出してみたんです。
ガッツが大剣を振り回すシーンは息を呑むような迫力があります。
確かに人間の上半身がぐるぐると回って吹っ飛ぶ様子は臨場感が増していると思います。
また、対談の中ではアシスタントさんは4人いると話しており、年齢は40代(対談当時)の方が多いそうです。
うちのアシスタントのほとんどが40代なんですけど、通用しやしませんからね。「僕の言うことわかってくれない…」って言いながら仕事してます(笑)。
引用元:賀来ゆうじ×三浦建太郎 対談
管理人
大人気漫画のベルセルクでも人気が下降したことがある?
対談を読んで驚いたのが、これほどの人気を誇るベルセルクでも、一時期あることが原因で人気がかなり落ちてしまったことがあるとのこと。
その原因というのが……「蝕」です。
ベルセルクを読んだことがある人ならわかると思いますが、作中でもっとも衝撃を受けるシーンです。
私は当時子供でしたが、初見ではあまりにもショッキングすぎて心臓を掴まれるような息苦しさを感じたのを覚えています。
管理人
今でも漫画史上一番衝撃的だったシーンは何かと聞かれたら蝕と答えます。
当時読者に与えた影響は凄まじく、蝕が掲載されたことで作品から離れてしまった人もいたようで、そのときの様子はこのように語られています。
でもあそこらへんはさすがに人気が一気に下降したので、凄く揺らぎました(笑)。僕が正しいと思っていることが本当に大丈夫なのかなって。
引用元:賀来ゆうじ×三浦建太郎 対談
描いている本人もそんな風に思ってしまう…それだけ脳をぐちゃぐちゃに破壊するようなシーンでした。
また、ドラゴンボールの作者である鳥山明先生を発掘した鳥嶋和彦氏との対談では、蝕について以下のように言われています。
僕が担当編集だったらグリフィスを堕とさせない。13巻であなたはすべてを出し尽くして、すごい気持ちよかったというのはわかるけれど、あの瞬間、その後のモチベーションがなくなったはず。
鳥嶋和彦氏が担当だったなら、「あそこでグリフィスは終わらせない」と。
続けてこのように話されました。
確かにあなたが描くことは正しいんだ。それでも編集者は別の形を提案できた。グリフィスが堕ちるところが分水嶺で、あそこを越えてしまったら蝕に行くしかない。僕にとってあの13巻は、マンガ家・三浦建太郎の遺書に見えたんです。
シャルロット王妃と超えてはいけない一線を超えたことで、あっという間に天国から地獄に堕ちたグリフィスと鷹の団。確かにあんな姿になったグリフィスは、もう蝕を迎えて別の何かに変わるしかなかったように思います。
しかし、もしあそこで白い鷹が堕ちなかったとしたら…その世界線は非常に見てみたい。
『ドゥルアンキ』がベルセルク連載再開の大きなきっかけ?アシスタントの画力も驚くほどのレベルだった!
ベルセルクが連載再開するにあたって、読者としては「誰があのレベルで続きを描くことができるんだ?」「どうやって三浦建太郎先生の画力を再現するの?」なんて思ってしまいますが、連載が再開される大きなきっかけになったのが『ドゥルアンキ』ではないかと思っています。
ドゥルアンキとは、2019年から2020年までヤングアニマルZEROで連載していた漫画(全1巻)です。
何も知らない人が漫画のコマを見れば、どこをどう見ても「ベルセルクの作者が描いた漫画」に思いますが、ドゥルアンキの絵はベルセルクのアシスタントさんたちがペン入れを行いました。
スタジオ我画はアシスタントたちも所属する僕の会社で、「ドゥルアンキ」のペン入れはアシスタントたちに任せてるんです。第1話、第2話では僕はネームと下書き、そして最後の修正をやりました。
三浦建太郎先生は作画監督のような立ち位置だったとのことで、ドゥルアンキを読むとアシスタントさんたちの画力がどれほどすごいのか一目瞭然でわかると思います。
実際にインタビューでもこのように語られています。
ええ、できあがったものが同じクオリティになればいいので。実際、「ドゥルアンキ」でペン入れを任せてみたら随分できるなあってのがわかったんです。
ただの読者からすればベルセルクの再現は不可能に思ってしまいますが、ドゥルアンキという漫画を知ることで連載再開に至ったのも頷けます。
あくまで画力のみの話ではありますが、作者本人が認めるレベルで、読者目線でもほとんど違和感のない画力であれば、連載再開してほしいと多くのファンに望まれても不思議ではありません。
まとめ
大人気漫画「ベルセルク」のすごすぎる画力について、私の思うことや生前の対談・インタビューで強く印象に残っているものをまとめました。
三浦建太郎先生の訃報は本当に涙を流すほど辛いことでしたが、当時のアシスタントさんたちがドゥルアンキで見せた画力と、親友でありベルセルクの結末を唯一聞いていた森恒二先生の監修によって連載を再開されるのは、心に穴が空いてしまったファンとしては救われる思いです。
私はどの漫画も単行本で読みたい派なので誌面で読むことはありませんが、三浦建太郎先生が生前残されていた構想メモとキャラクターデザインも見つかっているとのことなので、本当に心から楽しみにしています。
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